へなちょこバックパッカー

世界をゆる〜く旅した記録

街中から手軽に4000m越え ルク・ピチンチャ山



キトの周りには、4000mをゆうに超える山がいくつかあります。その中でもテレフェリコ(ケーブルカー)に乗って途中まで行けるルク・ピンチャン(Ruku Pichincha)で高地ハイキングしてきました。

 

 

 今年始めに、中南米の方を連れていらしてくれたお客様が、約束通りまたお店に来てくれました!しかも私の事を覚えていて下さって、嬉しい限りです(*´艸`*) スペイン語は半分以上わからなかったけど、次に来てくれる時にはもっと上達していられるように頑張ろうと思います!

 旅行中はノリだけで会話を成立させてるayaです。

 こんにちは(*Ü*)

 

 

▷▶︎1 Septiembre de 2017◀︎◁

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  今日から9月。

 日本は暑さも和らいできた頃かなぁー。

 

 この日は、キロトア湖に行こうと思っていたけど早く起きれず断念。代わりに近くの山に行ってきました。

 

ピチンチャ山は山頂が2つあって、今回行ってきたのはRuku Pichincha。山頂は4696m。もう一つの山頂はGuagua Pincha(478m)。こっちの方が登ってみたかったけど、行き方が分からなかった...たぶんツアーに参加するのかな?

 

 行き方は赤道記念碑と一緒。

 隣にいたおじさんに話しかけられて、気を取られていたら乗る予定だったバスを見事に逃した…。ローカルバス乗る時は必死なんだから。

 昨日よりも1~2個先のバス停で降りました。

 たぶん、このバス停。一緒に降りたおじちゃんもテレフェリコに行くそうで、無料のシャトルバスがあるよと教えてくれて、乗り場まで連れて行ってくれました。

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 バス停から少し歩いて★印のところがシャトルバス乗り場。これは手前のボルケーのパーク(Vulqano park)という遊園地まで乗せて行ってくれます。テレフェリコ乗り場はさらに奥。坂道なので、無理せずバスを待ちます。

 

 遊園地に着いて少し歩くと、テレフェリコ乗り場に到着。思っていた以上に近代的な建物にビックリ!

 往復チケット 8.5ドル

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 律儀にそれぞれ丸の中で待つ彼ら。かわいい笑♡

 


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 そんな彼らはマウンテンバイクも一緒に乗せて行きました...こんな乗せ方できるんだ。

 私はそのあとのに乗って上へ。どんどん街が小さく遠ざかっていく。ケーブルカーは、結構長い時間乗っていたし、高度感もあってふつうに怖い。2800mから4000mまで一気に高度をあげるから、少し頭も痛くなったけど支障はない程度かな。ケーブルカー降りてからは頭痛もなく、少しくらいの坂道なら平気で、高地に慣れてきたことを実感。

 


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 山の上は、展望台やレストランもあって、観光スポットになっています。

 さすが4000m。風が強くて寒い。雲もどんどん流れていく。だから曇りかと思ってもすぐに青空が顔を出してれる。太陽が出てくると、眩しくてやっぱり目が開けられない…。太陽のパワーってすごいんだなぁ。

 


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 ここからトレッキングスタート!

 ネットで調べても、ピチンチャ山に登った記事はあまり見かけなかったし、何よりケーブルカーでスタート地点に来れるくらいだから、行けばなんとかなるし余裕で歩けるくらいに道も整っていて、すぐ山頂に着くんだろうな!っていう浅はかな考えのもと出発したものだから、このあと軽装で来た事を猛烈に後悔します。

 


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 少し登ると、もう砂地。底が擦り減りまくったコンバースで来たから滑って全然登れないうえに、転びたくないからヘンに力が入って歩きにくい。

 


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 ようやく平地が現れたかと思ったら、かなり先まで道が続いているのが見えて愕然。どこが頂上?あとどれくらいあるの??今日中に帰れるのかな…

 

 

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それにしても、こんな空の上に草原が広がっているなんて!!トレッキングの先は見えないけど、私好みの景色が続いて、ここにいるシチュエーションにはテンションがあがる。天空の世界にいるみたいだなぁ~

 Goproで写真撮ったけど、曇りなのに眩しすぎて上を見れなかった。

 

 


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 どんなに歩いても歩いても歩いても、景色は変わらず。息も上がるから早歩きはできないし体力はどんどん奪われていく。そのうえ、長時間のトレッキングになるとは思ってもいなかったから、水もほとんどないし食べ物も持ってないの。お腹すいたし喉も渇いたよー。でも、今までパタゴニアのパイネ、フィッツロイ、ペルーのレインボウマウンテンも登れたし、ラグーナ69もサンタクルス谷も登りきったから絶対行けるハズ!っていうヘンな自信と、挑戦したからには途中で引き返すのだけは悔しいから、どうしてもイヤだった。

 この時点で14時を回っていたけど、前を歩いている人もいるし、どこが山頂なのかも曖昧だけど、15時半までは歩くと決めた。

 


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 時々みかける高山植物に癒される。

 


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 これは今までどの高地でも遭遇した、見た目に反して触ると痛いやつ。高地に生えてる植物は堅いものが多い気がする。

 


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 山の天気は変わりやすい。太陽が隠れると、体感温度が一気に下がって寒い。登山道は分かりやすく、ずーっと1本道。だからこそ先が見えて余計に苦しいのだけど。

 

 あの峰を越えたら、どんな景色が見えるのかな。

 あそこまでは歩いてみよう。

 

 そうやって自分を励ましながら、ひたすら歩く。坂になっているから、先の景色は登らないと見えない。だから登り切ってから

 

あぁー、まだあんなにあるの?

山頂ってどれなの??

 

って未知の世界をひたすら歩く...不安しかない。

 


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 今までは峰の上を歩いていたけど、このあたりからは山の斜面を歩く道に変わって、道幅も狭くなる。

 絶景!!!! 山に雲の影がうつってるのが見えるし遠くまで見渡せる!神様は、地上をこうやって眺めているのかな?なんて思うほど、高い所に来たんだなーって思いが強かった。

 でも、右側はすぐ斜面。バランス崩したり風にあおられたりして倒れたら、確実に下まで転がっていくと思うと、“怖い”っていう気持ちが大きくなってきちゃった。

 

 

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 細い斜面を登りきると崖。道も途切れて見つけられない。少し先に目線を向けると道があるんだけど、その手前でいったん道が終わってて、崖を登らないと続きの道には辿りつけそうにない。

 これを見た瞬間に、もうこれ以上は進めないと思った。コンバースじゃ確実に滑るし、風も強いし、リュックもあるからバランス崩しそう。周りに誰もいないし、もし何かあってもひとりで対処しきれないし助けてくれる人もいない。それどころか、私が滑り落ちた事実さえ誰も知らないってなるだろうな...って事が一瞬のうちに頭に浮かんで引き返す事を決意。

 iphoneで高度を確認すると4350m。maps.meによると山頂までは500mくらいでした。

 ここが今日の私の最高地点。

 

 

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 引き返してからは、山頂に行けなかった悔しさよりは、引き返す正当な理由ができてホッとした気持ちでいっぱいでした。どんな山なのか、どんな道なのか、山頂はどこなのか、登頂までの目安はどのくらいなのか。何もかも全く分からずひたすら歩いて、途中からは不安しかなかったから。途中で諦めるのだけは、どうしても私的には許せなくて、意地を張ってやめられなかったと思う。

 帰りも滑らないように、必死に踏ん張りながら下山。急な坂道は、登りよりも下りの方が圧倒的に怖くて歩きづらい。

 


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 はるか向こうにある富士山にそっくりなコトパクシを見ながら歩く。

 


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 キトの街も見渡せて、雲が近いというよりは、雲と目線が同じ。周りの山と方を並べて一緒に歩いているような感覚でした。

 高地に立って気付いたけど、曇って、もくもくしてるのは上の部分だけで、底は平らなんだね。

 


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 街が近づいて見えた時は、本当にホッとした。

 ケーブルカー乗り場に着いたのは日も暮れかかってる16:30。

 疲れたーーーっ。

 

 ケーブルカーは長い行列でガビーンってなったけど、1人だったから5人家族のところに入れてもらえて、最後尾から最前列に♫ラッキー

 

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 地上に帰りまーす。

 

 

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 麓に着いてボルケーノパーク付近では、客引きのおじちゃんがLa Mariscalまで1ドルって声かけてくれて即乗車。バス待ってたら確実に夜になるもん。キト初日に降りたバス停あたりでおろしてくれました。 

 

 手軽に4000m越えのハイキングができるとはいえ、それなりに準備をしてから来ないとダメですね。ただ、展望台としてピチンチャ山に来るのは、手軽に高度感も味わえていいと思います!

 

2017.8月当時

🇪🇨1ドル≒112.3円

エクアドルでは国の通貨として米ドルを使っています!