へなちょこバックパッカー

世界をゆる〜く旅した記録

ムスリムの優しさ



イスラム教徒と聞いて、どんなイメージを持ちますか?

 私は、海外旅行を始めるまで、世界の宗教についてまったくの無関心でした。無知もいいとこで、知らないからなんとも思わないんですよね。

 ただ、宗教によっては食べてはいけない物があったり、肌を隠さないといけなかったりするらしい...くらいの知識しかありませんでした。

 

 

 今日からお盆休み‼︎

 何年ぶりかのお盆休みです‼︎‼︎

 あぁー、お出掛けしたいしお友達にも会いたい!

 なんにも予定がなくてハゲそうなので、誰か連絡下さい。

 Ayaです。

 こんにちは(*Ü*)

 

 

▷▶︎Agosto de 2015◀︎◁

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マラケシュからフェズに向かう日。

 色々重なって、かなり気持ちが落ち込みながらマラケシュを出ました。

 

 モロッコに着いてからというもの、日中ひとりでもホステルに帰れば誰かしら居て、昨日まではサハラ砂漠ツアーに参加していたから、常に周りに人がいて楽しく過ごせていたのに、今日から急にひとり。

 そもそも日本からひとりで来たくせに、ひとりになった途端、守られていた所から外に放り出されたような気持ちになって、その上、昨日の夜から色んな事が思い通りに運ばなくて、ものすごく寂しくなっちゃいました。

 

 

 

 

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 まずは、タクシーで駅まで。

 駅近くのCTMバスのチケット売り場で、フェズ→シャウェンまでのチケットを買っておきました。

 砂漠からマラケシュに戻ってきちゃったので、残りの日々は1日たりとも無駄にできません。

 ここの区間は人気らしいので、事前に買っておいた方がいいかも。

 

 

 


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 12:45発のフェズ行きの電車に乗車。

 2等席195DH

 ムスリムの女性が多いBOX席に入れてもらいました。

 

 フェズまでは7時間かかるらしい。

 到着は20:00くらいかなー。

 日記を書いたり、今まで撮ってきた写真を見たり、外の景色を眺めたり。

 私の時計は、ちっとも進んでくれなくて、移動中に色々考え事をしてしまうのは、当時も今も変わっていないみたい。

 

 

 世界中に行きたい所はたくさんあるけど、ルートや宿もなかなか決めれないし、世界一周とかしたい訳でもないし、日本での日常の合間に数週間の旅行に行くのがいいのかも。

 観光にも、雄大な景色にも慣れてしまって、前のような感動もない。

 地元の屋台、電車、トイレ、食べ物を買って、洗濯をしてっていう生活も当たり前になって、新鮮さもない。

 感じ取るのが鈍くなったのが、とてつもなく悲しくて、さみしい人間になってしまったなと思った。

 Wi-Fiがあれば、世界のどこにいたって誰とでも繋がれて、日本と何も変わりない。ただ距離が遠いだけ。

 ただ今は、寂しくても不安でも、なんでもひとりでこなしていかなければいけないの。

 誰とでも繋がれるって知ってるくせに、場所が変わっても、頼るのが下手くそだなー。



  そんな事を考えていたら、涙が溢れ出ちゃった。

  満席のBOX席で泣くわけにはいかないと、こっそりハンカチで抑えているのに、涙は止まってはくれません。

 

 

 

 あー困った。

 

 

 

 そう思っていたら、隣に座ったムスリムのおばあちゃんが私の手を、よしよし撫でながら何かを喋って、笑っていてくれた。

 

 

🧕🏼アラビア語は話せる?

🧕🏼フランス語は?

 

 👩🏻どっちも話せないの。

 

 

 そうと分かっても、優しく私の手を撫でていてくれたおばあちゃん。

 

 

 🧕🏼泣かないで。

 🧕🏼大丈夫。笑顔!笑顔!!

 

 

 そう言ってくれてるような気がした。 

 私が、なんで泣いているかなんて、きっと分からなかったと思う。

 それでも、同じBOX席にいたムスリムのおばあちゃん達は、彼女達が降りる駅になるまで何も言わずに微笑んでいてくれて、心の底から甘えてしまいたくなったよ。

 

 

 

 おばあちゃん達が降りてからは、フランス人夫婦が乗ってきた。

 車内のアナウンスが聞き取れないから、到着まで7時間っていう情報と、maps.meでの所在地を照らし合わせながら過ごす私を見て

 

 

🧔🏼どこに行くの?

👱🏼‍♀️降りてからの事は決まっているの?

 

 

 

と、理解できるまで何度も聞いてくれた夫婦。

 私が話しだすと、目を大きく開いて、まるで幼い子どもの話を聞くような表情で、目線をそらさず声を聞き取ってくれた。

 

 

 フェズに着くと、旦那さんが着いてきなさいと。

 駅を出て、タクシーを拾って、行き先まで告げてくれていた旦那さん。



 ほら、これに乗って。

 気を付けて。

 

 

 何がなんだかわからないうちに、タクシーに乗ってしまって、たいしたお礼も言えなかった事が心残り。

 


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 フランス人夫婦のおかげで、スムーズに旧市街の入り口まで辿りつけました。

 

 

  

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 門をくぐると、別の世界に迷い込んだような雰囲気で、キョロキョロしてしまった。

 21:00を過ぎていたけど、人はたくさん歩いているし、目星を付けていたホステルもすぐに見つける事ができて、一安心。

 

 


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 と思ったのは一瞬で、ドミが空いてないから泊まった個室の窓は、鉄格子はあるけど鍵が閉まらないし、シャワーの先がないからホースだし笑。

 命の危険はないので、このくらいは笑って過ごします。

 

 

 

 今日1日で、たくさんの優しさをもらって、今まで気を張っていたのが崩れてしまいました...

 振り返ると、モロッコに来てから、たくさん親切してもらったなぁ。

 

 

 あとで知ったのですが、イスラム教の教えに、

 

 

旅人をもてなす心をもちなさい

 

 

というものがあるそうです。

 元々は、旅人=巡礼者という解釈だったらしいのですが、今では旅行者でも、もてなしてくれるようです。

 

 そういえば、この後も、お店でミントティーや果物をいただいたり、ご飯をもらったりしたなぁ…。

 

 

 今の世の中、誰かからの親切を疑ってしまうこともあるし、それが知らない土地ならなおさら。100%信じるのは危ないとは思いますが、人の優しさに触れられるのも旅の良さだと思います。

 私も、そんな優しい心を持ち続けたいし、疑わない素直な心でいたいものです。